お茶栽培の被覆自動化で課題解決|労働負担を減らし生産性アップ
日本茶の中でも高級品である、玉露やかぶせ茶の生産に欠かせないのが被覆作業です。しかし、重い資材の運搬や中腰での長時間作業は、茶農家にとって大きな負担となっています。人手不足や高齢化が進む中、多くの生産者が頭を悩ませているのが現状です。
お茶栽培における被覆の自動化とは、ドローンなどの最新技術を活用し、従来手作業で行っていた被覆作業を機械化することです。この技術により、労働時間を大幅に削減し、生産性を向上させることが可能になります。
こちらでは、被覆作業とは何か、現場が抱える課題、そして自動化によってもたらされる具体的な効果について解説します。重労働からの解放と持続可能な茶業経営を目指す生産者の方は、ぜひ参考にしてください。
高級茶の栽培に必要な被覆について解説
日本茶の中でも特に高品質な玉露やかぶせ茶の生産には、「被覆栽培」という特殊な技術が欠かせません。しかし、この被覆作業は大変な重労働であり、多くの茶農家が人手不足や高齢化による課題に直面しています。
被覆栽培とは何か
お茶の被覆栽培とは、茶樹に日光が当たらないように覆いをかけて栽培する方法です。新芽が伸びる時期に一定期間、茶園全体を黒い化学繊維や寒冷紗などで覆うことで、茶葉の成分を調整し、独特の風味や旨味を引き出します。
被覆方法の種類と特徴
お茶の被覆には大きく分けて2つの方法があります。
直接被覆
茶樹の上に直接資材を被せる方法です。寒冷紗や化学繊維のシートを茶畝に沿って広げていきます。茶樹との距離が近いため遮光効果が高く、玉露の生産に適していますが、設置と撤去に多大な労力がかかります。
棚被覆
茶園の上に支柱と棚を組み、その上に被覆資材を設置する方法です。茶樹との間に空間ができるため通気性が良く、茶葉の蒸れを防げます。ただし、資材コストが高く、台風などの強風に対する耐久性の確保が課題となります。
被覆が茶葉の品質に与える影響
被覆栽培がお茶の品質に与える影響は科学的にも解明されています。日光を遮断することで、茶樹は光合成を行うために葉緑素を増やそうとします。その結果、茶葉の色が濃い緑色になり、見た目にも美しい茶葉となります。
また、光合成が制限されることで、アミノ酸がカテキンに変化するのを抑制し、旨味成分であるテアニンが豊富に残ります。この成分変化により、被覆茶は独特の甘味と旨味、そして「覆い香」と呼ばれる海苔のような香りを持つようになります。
お茶の栽培|手作業による被覆作業の負担と課題
高品質なお茶を生産するために欠かせない被覆作業ですが、その現場では深刻な課題が山積しています。さまざまな負担が、茶農家の高齢化と相まって、日本茶産業の大きな障壁となっています。
被覆作業における身体的負担
お茶の被覆作業は、想像以上の重労働です。寒冷紗や化学繊維のシートは、1反あたり5キロから10キロ程度の重量があります。これを茶園まで運搬し、茶畝に沿って丁寧に広げていく作業は、複数人での共同作業が必要となります。
特に直接被覆の場合、中腰の姿勢で長時間作業を続けることになり、腰や膝への負担が非常に大きくなります。茶園は傾斜地にあることも多く、足場が不安定な中での作業は転倒のリスクも伴います。高齢化が進む茶農家にとって、この身体的負担は年々深刻さを増しています。
また、被覆資材の設置だけでなく、収穫後の撤去作業も同様に大変です。濡れた資材はさらに重くなり、洗浄や乾燥、保管といった後処理にも多くの時間と労力が必要となります。
作業に必要な人手の確保の困難さ
被覆作業は短期間に集中して行う必要があるため、十分な人手の確保が不可欠です。しかし、農村部の人口減少と高齢化により、作業に必要な労働力を確保することが年々難しくなっています。
家族経営の茶農家では、近隣の農家と協力し合ったり、臨時のアルバイトを雇ったりする必要があります。しかし、短期間の重労働に対する人材募集は容易ではなく、人件費の負担も経営を圧迫する要因となっています。
高齢化による技術継承の問題
日本の茶農家の平均年齢は年々上昇しており、被覆栽培の技術継承が喫緊の課題となっています。長年の経験で培われた被覆のタイミング、資材の張り方、遮光率の調整といったノウハウが、次世代に十分に伝えられないまま失われつつあります。
重労働である被覆作業は、若い世代にとって茶農家への就農をためらう要因のひとつとなっています。後継者不足により、高品質な玉露やかぶせ茶の生産を断念せざるを得ない農家も出てきており、日本茶文化の存続にも関わる深刻な問題となっているのです。
お茶の栽培|自動化技術により期待できる生産性の向上効果
手作業による被覆作業の課題を解決する切り札として、ドローンなどを活用した自動化技術が急速に発展しています。特に産業用ドローンを用いた被覆資材の自動化技術は、従来の重労働を大幅に軽減し、生産性を飛躍的に向上させる可能性を秘めています。
AutoCoverによる被覆資材自動化技術とは
お茶の被覆作業における自動化の最前線を走るのが、AutoCoverが開発した産業用ドローンと独自アタッチメントを活用した技術です。この技術は、農林水産省の「スマート農業開発供給実施計画」に正式に認定されており、5年間の計画実施期間を通じて、おおい茶栽培における被覆資材の被覆及び除去作業の完全自動化を実現します。
この自動化システムの最大の特徴は、被覆作業だけでなく除去作業も自動で行える点にあります。従来の手作業では、重い被覆資材を茶園に運び、茶畝に沿って丁寧に広げ、収穫後には再び撤去するという一連の作業が必要でした。AutoCoverの技術は、この全ての工程をドローンで自動化することで、茶農家の負担を根本から解決します。
労働時間60%削減という画期的な効果
この自動化技術の導入により、おおい茶の被覆作業にかかる労働時間を60%削減することが可能です。これは、果樹・茶作の栽培管理における「自動収穫機の汎用化等を通じた被覆等の省力化に係る技術」として、正式に評価された数値です。
労働時間の削減は、直接的な人件費の削減だけでなく、農家が他の重要な作業に時間を割けるようになることを意味します。茶園の細やかな管理、品質向上のための研究、新たな販路開拓など、付加価値を高める活動に注力できるようになります。
作業の正確性と品質の安定化
ドローンによる自動化は、熟練者の経験や勘に頼らず、プログラムされた正確な動作で被覆作業を行います。独自アタッチメントにより、被覆資材は茶畝に対して常に均一に展開され、遮光効果のムラが最小限に抑えられます。
GPS制御により、同じ場所に重複して資材を設置してしまう、あるいは設置漏れが発生するといったヒューマンエラーがなくなります。この正確性は、茶園全体で均一な品質のお茶を生産することにつながり、ブランド価値の向上に大きく貢献します。
天候に左右されにくい柔軟な作業計画
ドローンによる自動化は、作業時間が大幅に短縮されるため、天候の影響を受けにくくなります。手作業では丸1日かかっていた作業が数時間で完了するため、天気予報を見ながら晴天の時間帯を狙って効率的に作業を進められます。これにより、最適な被覆タイミングを逃すことなく、お茶の品質を最大限に引き出せます。
経営の持続可能性と次世代への継承
自動化の効果は、単なる省力化を超えて、茶農業の経営そのものを変革する力を持っています。人手不足により被覆栽培を諦めざるを得なかった農家が、再び高品質茶の生産に取り組めるようになり、日本茶産業全体の生産性向上に貢献します。
また、重労働のイメージが払拭されることで、若い世代への技術継承もスムーズになります。最先端のドローン技術を活用した魅力的な農業として、茶栽培が再び注目される可能性も秘めています。
AutoCoverの自動化技術は、農林水産省の認定を受けた信頼性の高いシステムとして、今後5年間さらなる進化を遂げていきます。
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お茶の被覆作業を自動化するAutoCover
| 会社名 | AutoCover株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 〒466-0857 愛知県名古屋市昭和区折戸町 |
| 事業内容 |
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| URL | https://www.autocover.co.jp |
